この記事では、法学部の必修・専門科目の試験によく出る、論述問題の解き方を解説していきます。
- 法学部に入ったばかりで、論述の問題にどう解答していいのかわからない
- 法学部に入ろうと思っているけど、論述問題を解けるか心配・・・
といった人達に向けての記事です。
私自身、法学部出身ですが2年生まで解き方がいまいち定着していませんでした。笑
しかし、5つのステップを踏まえるだけで論述問題が簡単に解けるようになったので、ぜひ参考にしていただければと思います。
法学部の論述問題のパターン
まず、法学部の試験においての論述問題のパターンを説明していきます。
語句説明問題
法学に関する用語が1つ提示されて、それについて説明するという形式です。
例えば、「集団的自衛権について説明せよ」みたいな問題です。
この語句説明問題に関しては、法学部に限らず、様々な教科で行われていると思います。
事例を読んで解答する問題
事例を読んで、法的に問題を解決する形式です。
法学部の必修・専門科目の試験でポピュラーなのはこちらの問題だと思います。
例として、
「Aさんは、Bさんをだまして売買契約を締結しました。Bさんは契約を取り消すことが出来るでしょうか」
のような問題です。(だいぶ大雑把に書きましたが笑)
論述問題の解き方
今回説明するのは、「事例を読んで解答する問題」についてです。
(語句説明問題は正直、暗記するだけなので)
この論述を上手く書けるようになると、法学部の学習が非常に楽になるとともに、試験に向けた対策も上手に進められると思います。
では、実際に5つのステップにのっとって解説していきます。
1.問題点の指摘
まず、事例の問題点を指摘します。
問題点の指摘のコツとしては、どの条文を使って解くのかを意識することです。
この「問題点の指摘」は理解しておけば、答案用紙に書かなくてもOKです。
2.条文の指摘
問題点を理解したら、その問題点に関する条文を探すことが必要です。
厳しい教授でなければ、問題用紙に条文が載っている場合や、六法持ち込み可の場合が多いので、条文を一言一句覚える必要は無いと思います。(各々で試験の形式を確認しておきましょう)
法学部を考えている人で「条文を覚えなければいけないの?」と思っている人はご安心を。
ちなみに私は4年間でほとんど条文を覚えていません。笑
逆に、条文を覚えている人のほうが珍しいんじゃないでしょうか。
3.解釈の基準
条文を指定したら、その条文の文言の解釈(意味)を確認します。
ここで重要なのが、一般の自分の知識だけで文言の意味を判断してはいけません!
例えば「労働者」という文言ひとつとっても、普段使う「労働者」と法律的な「労働者」の解釈の仕方は変わってきます。
よって、教科書や判例などを見て、文言の解釈を暗記しておく必要があります。
4.事例への当てはめ
ようやく当てはめです。ここで一個上の「解釈の基準」を事例に当てはめていきます。
法学部に入ったばかりだと、条文の指摘からすぐ当てはめに入ろうとしてしまいますが、実は当てはめは最後のほうなんです。
また、あてはめ方で答案を作る人のオリジナリティーが出せると思います。
5.結論
最後に結論です。結論が最終的にどちらであろうと問題はありません。
そこまでの過程が重要であり、結論まで文章が論理的に導かれているかが重要です。
書き方(例)
では、1から5のステップにのっとって答案例を書いていきます。
- この事例では~~~が問題となりそうである。
- ここで争点となるのは〇法〇条~の「 」という文言の解釈である。
- 判例によると「 」という文言の意味は~~~とされている。
- 上記の基準を今回の事例に当てはめてみると~~~
- よって、請求は認められるor認められない
といったふうに書いていけると思います。
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まとめ
法学部の論述問題はひとつの決まった答えが無いものが多いので、自分の頭で考えながら答案を作成していくことが必要になります。
ただ実際、社会に出てみると決まったひとつの正解が無いことばかりだと思います。
大学生のうちから法学部で、自分の頭で考え自分なりの答えを出す習慣を身につけておくと、将来何かを選択しなければならないときに必ず役立ちます。
そして、法学の論述問題に取り組むときは、この記事で紹介した5つのステップを意識しながら進めていきましょう。
今回は基本的な流れにのっとって書いていきましたが、具体的な当てはめの仕方や当てはめから結論までの持って行き方などはまた別の記事で書きたいと思います。
以上、ありがとうございました。