日本の学校教育問題について|教師の業務量から改革案を提案する

教育

今回は日本の学校教育、特に義務教育の小中9年間の問題について書いていこうと思います。

学校教育問題といっても一口ではありません。

いじめや不登校の問題、教師のストレスの問題、学力低下問題、校内暴行問題、管理教育問題など様々あります。

この記事では、教師のストレスの問題を解決するという観点をはじめとして、教育問題を考えていきます。

学校とは

教育問題を考える前に、そもそも学校とはどういうものなのか考える必要があります。

私は学校というものを、「勉強する場所」と「他人とのコミュニケーションを練習する場所」という2つの場所が合わさったものであると思います。

特に小中学校において、この2つがあってはじめて学校というものに意義が生まれると感じます。

(「勉強する場所」だけであれば塾でもいいですし、「コミュニケーションを練習する場所」だけならスポーツクラブに入ればある程度のコミュニケーション能力はつくと思います。)

勉強が出来て、なおかつコミュニケーション能力を高められる場所こそ学校であり、私はここに学校に行く意味があると思います。

先生の業務量を減らす

学校とはどういうものか考えた上で、

さっそく、教師のストレスを解消する方法を提案します。

それは、先生が抱えている多量の業務を減らすということです。

具体的にどの部分を減らすのか考える前にひとつ言っておきたいことがあります。

よく、「教師の業務量は会社で働いている俺に比べたらたいしたもんじゃない。甘いこと言ってんじゃない」とか言う人がいますが、私の意見としては「誰と比べているの?笑」と思ってしまいます。教師と会社の社員とは目的が違うと思うんですよ。教師は、学力や心身の発達といった生徒の成長を目的とするのに対し、会社員は会社の利益の追求が目的になると思います。最終的な目的が違うもの同士を比べるのはナンセンスかなと私は思います。

 

だいぶ、脱線してしまいましたが、具体的にどの業務を減らすか・・・

ズバリ! 授業に関する業務(授業・授業の準備・宿題の準備など)を減らします。

「えっ!?先生が授業することをやめるの?」と驚くかもしれませんが、算数・国語・理科・社会・英語などの知識を先生が教壇に立って教えることをやめるのです。

じゃあ、代わりに誰が教えるのか。機械にやってもらいましょう。

ICTを活用します。生徒一人ひとりに教材が入ったタブレットを渡し、学習するといったスタイルです。

最終的には、タブレットにAIを搭載し、その人にあった勉強法を随時提案してくれるというシステムがベストかと思います。

勉強が苦手といっている人がいますが、それは自分に合った勉強法を見つけられていないから苦手意識が出ていると思います。

先生が教壇に立ってみんなに教えていると、必ず授業についていけない人が出てくると思います。

あるいは、もう理解していて進みが遅いと思っている人もでてきます。

タブレットでの勉強ならば、自分のペースで勉強することができ、授業についていけないという問題は生まれません。

AIが勉強法も提案してくれるならば、自分に合った勉強法を見つけることができると思います。

ただAIの搭載は、はじめからは難しいと思うので勉強のスタイルを自分で選択できる機能があれば十分です。

タブレットの導入時期については個人的に小学校3,4年程度がいいかと。一方的に勉強をやらされていることに疑問を持つ年頃で、自分で考える能力がついてきていると考えていいでしょう。

宿題についてもタブレットでの確認問題ぐらいでいいでしょう。いちいち先生が作り、採点する必要は無いと思います。(そもそも「宿題」自体いるのかどうか笑)

ここで言いたいのは、先生が必ずしも教壇に立って知識の面を教える必要はないということです。

先生が行う授業

では、先生は全く教壇に立つ必要が無いのか、と思うかもしれませんがそうではありません。

そもそも先生は、知識を教えることよりも人生の先輩としての経験を話したり、経験からひとつの考え方を提案したり、生徒と一緒に物事を考えることができる存在であると思います。

そこに先生としての意義があると私は感じます。

よって、先生が教壇に立って教えるべき授業は、道徳や社会問題に関する授業だと思います。

教えるといっても、これはダメとか、してはいけないとか一方的な価値観を押し付ける授業ではなく、生徒と一緒に考える授業がベスト。

また、みんなでひとつの答えを出すことは重要ではなく、各々それぞれの答えを導き出せばそれで良し。(意見を1つにまとめたがる日本人にとっては難しいかもしれないが、まだ染まりきってない小中学生なら可能だと思う)

具体的には、「YouTubeが人気なのはどうしてか?」などのとっかかりやすい議題や「なぜ勉強をするのか」といった突っ込んだ議題などバリエーションがあるほうがいいと思います。

先生が発言するときも、「私はこういった理由で勉強をする」という言い方で押し付けないことが大事。

中学生では、現在起こっている社会問題を1つ取り上げ、それについて皆で話し合うような授業を増やしていくべきだと思います。

以上の授業のメリットとしては、授業の準備が大幅に減るということです。

先生の頭の中の考えひとつあればいいので、議題によっては手ぶらで授業に行くことができます。

先生の育成

上記の授業を行うにあたって、先生の育成が必要です。

理由としては、先生自体そんな授業受けて育ってきたわけではなく、慣れていないからです。

現在までの日本の教育は、

  1. みんなに合わせる
  2. 空気を読む
  3. 皆と意見が違うやつはおかしい

といったものだと思います。軍隊かよ!!!!笑笑

この教育がそのまま日本の会社にも当てはまっていると思いませんか?

先生も同様の教育を受けてきたと思います。

よって、人は一人ひとり違う考え方を持っている場合があることや、価値観は人それぞれであることなどをもう一度考えることが必要であると思います。

問題の解決

主要5教科の準備がなくなるだけでも、先生の業務量は大幅に減ると思います。

これにより教師のストレスも軽減するのではないでしょうか。

教師のストレス問題の解決だけではありません。管理教育問題も解決すると思います。

この授業方法をとると、生徒が自発的に考えることが得意になると思います。様々な選択肢を考え、行動することが可能になるでしょう。やらされる教育から自分でやる教育へとシフトすることに期待が持てます。

今の日本のストレス社会も、「やらされていること」に起因すると思います。

やらされていると、人のせいにしたくなりませんか?

自分で考え、行動すると、全て自己責任という考えになると思います。たとえ、失敗したとしても自分の責任であり、納得できると思うんですよ。そういう大人かっこよくありませんか?

いじめの問題も解決できるのではないかと思います。

いじめについては別の記事で書こうと思いますが、いじめは皆と違う人がいることへの嫌悪から生まれることもあると思います。(嫉妬とかもあるが)

この授業形式で、その嫌悪も無くしていけるかもしれません。

学力低下問題に関しては、この授業形式をとるからといって学力自体が上がるかと言われれば、正直わかりません。

しかし、自分から学ぶ力(意思)は確実につくと思います。

最後に

今回は教師の業務量を減らすという観点で、問題を解決するパターンを考えました。

そうすると、他の問題を解決する可能性がでてきました。

このことからもわかるように、日本の学校教育問題は連鎖していると思います。

ひとつひとつ解決するのも手だとは思いますが、根本に立ち返って大きく改革するのも必要だと思います。時間はかかります。

特にICTを利用するタブレット教材の導入には時間も費用もかかると思います。

しかし、このインターネット社会において難しいことではないとも思います。

実際、スマホを触ったことがある小学生はたくさんいます。

すごい時代ですよね。

この時代において、もう一度教育問題を考えてみませんか。

以上、ありがとうございました。